ロールアップすると赤が覗く。70年代ストア系シャモアライニングデニム

パンツ

デニムは丈夫な作業着ですが、本来は防寒着ではありません。
それでも1970年代には、裏地付きのデニムが存在しました。

今回の一本は、総裏シャモアライニング仕様のストア系デニムです。

一見するとオーセンティックな5ポケットですが、裏返すとその仕様がはっきり分かります。

70年代に見られたシャモアライニング仕様

ネルより厚みのある起毛コットン生地を全面に使用。
冷気が直接脚に触れにくく、防寒性を高めた構造です。
ウールのようなチクチク感がなく、扱いやすいのも特徴。

見た目のデザインというより、明確な実用目的で作られた一本です。

シャモアとは?

シャモアとは、起毛加工を施した厚手のコットン生地のこと。
もともとはワークシャツなどにも使われていた、防寒性と耐久性を兼ね備えた素材です。
ネルよりも厚みがあり、保温性が高いのが特徴。

柔らかさがありながらタフで、日常使いにも向いています。
このデニムでは、そのシャモア生地を裏地として全面に使用。
寒冷地でのワークシーンを想定した、実用性の高い仕様です。

ストア系デニムという立ち位置

ブランド表記のない、いわゆるストア系。
有名ブランドのネームバリューよりも、機能と価格のバランスを重視した立ち位置です。

過剰な装飾はなく、必要な仕様だけが備わっています。

SCOVILLジップと当時のディテール

フロントはSCOVILLジップ。

70年代のワークウェアに多く見られるパーツのひとつです。年代を判断する材料としてもポイントになるディテール。
こうした細部が、この一本の空気感を作っています。

加えて、トップボタンにも特徴があります。

装飾が入ったメタルボタン仕様。
無地の刻印タイプとは異なり、ストア系らしい少し個性的なデザインです。
ブランドを強く主張するわけではありませんが、こうしたパーツの選び方に時代性が表れています。

細かな部分ですが、全体の雰囲気を形づくる要素のひとつです。

ややフレア気味のシルエット

膝下からわずかに広がる、ややフレア寄りのライン。
極端ではなく、現代のスタイリングにも取り入れやすいバランスです。

太すぎず、細すぎず。
今穿いても違和感のないシルエットです。

赤い裏地というアクセント

裏地は鮮やかな赤。

当時は実用上の理由だったはずですが、今見ると自然なアクセントとして機能しています。
ロールアップした際に覗く赤は、この一本の大きな特徴です。

ワークらしい自然な色落ち

全体に均一なフェード感。
派手なヒゲやハチノスではなく、日常使いの中で生まれた自然なエイジングです。
まだまだこれから育てていけます。

実用から生まれた一本

防寒という実用から生まれた、70年代のシャモアライニングデニム。
ストア系らしい堅実な作りと、赤い裏地というさりげない個性。
派手さはありませんが、構造を知ると面白い一本です。

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70s USA製 総裏シャモア デニムパンツ 33×32 SCOVILL

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